いわゆる高齢者の方と話す機会が連続したりして気付いた。
彼らが共通して話す話題がある。
「自分もそろそろ死ぬから、今まで溜め込んだ本やコレクションや、自分の描いた絵とか作った陶芸をじゃんじゃん捨てている」んだそうだ。「子供の遺品整理の手間を減らしたい」と。「私らのあいだで、そんな分別がブームでもある」とも。
コレクション内の、「自分にとって価値のある物」「世間一般での値打ち物」「まるで値打ちの無い物」の区別は確かに本人にしか分からない部分もあるだろう。しかし、そんな「分別」は死ぬ準備であり、もの悲しい。諸行無常だ。
…なんてことを僕が思うはずもない(笑)。
そんなのは当然の心理だ。僕だって、いつか自分の死期を悟ったら身の回りの物を全部捨てるさ。
思い至りたいのは、彼らの子供の世代の40代や30代まで「断捨離」などと言って物欲を無くしていることだ。これでは経済が回らない。
…しかし、実際に30代である僕も、最近全く物欲が湧かない。20代はそれ以上に無欲になっているように見える。たまさかに雑貨店巡りが趣味の同世代に出会うと違和感さえ感じる。なんなら嫌悪感さえ。あいつは何て軽薄だんだ、と。
求道的と言えるほど真面目で欲も無く、せせこましく生きて、そしてただ死んでいく。しかも、「それはそれで、けしからん若者だ」とか言われながら。
そんな生を、今の現役世代は生きている。繰り返すが、「それはそれで、けしからん若者だ」とか言われながら。
3 months ago